2020/03/10

6代にわたり受け継がれた但馬牛への情熱

近江牛の中でも最高峰の味わいを追求。

岡崎正晃代表

純血但馬牛・和牛雌専門の肥育農家として6代にわたる歴史をもつ岡崎牧場。代々受け継がれてきたものは、和牛にかける情熱と味への飽くなきこだわりにある。日本三大銘の一つに称される「近江牛」の中でも最高峰の味を追究するため、兵庫県産の純血但馬牛をはじめ、岩手県から但馬の血統の濃い素牛を導入。個体差はあるものの、雌牛のみを生後36カ月齢〜40カ月を目標にじっくり長期肥育する。一般的に飼育管理が難しいとされる但馬牛だが、長年にわたるノウハウの蓄積と目利きの技が多頭肥育を可能にし、但馬系雌牛に限定した肥育牧場としては国内最大級の規模を誇る。

滋賀県 岡崎牧場

飼育環境は肉質に大きく影響することから、牛舎の設計にもこだわる。牛に適した気候、水質、近江の恵まれた自然風土の中で、見晴らしが良く、風通しの良い高台に建てられた牛舎は、いわば牛のための別荘。清々しい部屋の中は1マス2頭という広い空間が保たれ、牛たちがゆったりと休息がとれる。また、血統の近い牛を揃えて肥育することで牛同士のケンカをなくし、角を切らないままストレスなく育ててゆく。

「但馬系の牛を育てる上で大切なのは子牛のうちは薄いエサでしっかりと腹を作り、ゆっくりと濃厚飼料に移行することだ」と岡崎正晃代表はいう。但馬系は増体系の牛に比べ脂がつきやすく負担がかかりやすい性質があり、前半はカロリーを抑え健康的に育てる。そして、仕上げの段階には「もち米」を配合した独自飼料を与えるのも岡崎牧場の近江牛の大きな特徴の1つ。挽き割りした「もち米」を出荷前1年間にわたり、牛にたっぷりと食べさせることで、なめらかで舌触りが良く、香りの豊かな肉に仕上がる。また、乳酸菌を与えることで肉の照り、きめ細かさを生み出している。

「理想であるさらっとした脂、赤身にしっかりとうま味のある牛肉を追い求めても、心から満足のいく牛に仕上がることは月に1〜2頭程度。これほど難しいことはない。それでも情熱を失わず“本物の肉”をつくり続けることで、近江牛の価値を高めていきたい。」

生産概要

農場岡崎牧場
代表者岡崎正晃
生産地滋賀県蒲生郡日野町西大路2883-3
品種黒毛和種、雌のみ
飼養規模肥育専門1100頭
出荷頭数年間500頭
出荷月齢36〜40カ月
と畜場滋賀食肉センター、東京食肉市場
ホームページhttp://www.beef.co.jp

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