2025/04/21

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「美笑牛」に込められた、食べる人への想いと安心と香りへのこだわり

「美笑牛(びしょうぎゅう)」という名前には、単なるブランド名を超えた深く温かい意味が込められています。この名の響きを耳にしたとき、どこか心が和み、自然と優しい気持ちになりませんか。

「美笑牛」の「美」には、「美味しい」と「美しい」、二つの願いがあります。

まず「美味しい」は、そのまま肉の上質さを表現しています。きめ細かく程よいサシが特徴の美笑牛の肉は、口に入れた瞬間、香ばしい香りとともに深いうま味が広がります。その豊かな味わいは、思わず笑顔がこぼれるほど。その笑顔を願って「笑」という字が続きます。

「笑」とは、食べた人が自然に笑顔になる、幸せな瞬間を表しています。美味しい料理を前にした喜び、家族や友人と食卓を囲むあたたかな時間、ひと口食べた時に溢れる「おいしい!」という感動。美笑牛は、そのすべての瞬間を大切にしています。

モネンシンをエサに使わない理由

美笑牛は単に味を追求するだけの牛肉ではありません。その根底には、「自分の子どもにも安心して食べさせられる牛肉をつくりたい」という生産者の純粋な想いがあります。そのため、美笑牛にはエサの中に抗生剤(モネンシン)を一切使いません。

健康な牛を育てるには手間や時間がかかりますが、抗生剤に頼らず、牛が持つ自然な免疫力を高めるための環境づくりを何より大切にしています。

けして法令を遵守した範囲内での動物薬品や抗生剤の使用についての安全性を否定しているわけではありません。しかしながら、モネンシンを肥育牛の飼料に添加するという効率重視の生産では、美笑牛らしい香りのよい、おいしい牛肉を表現することが難しいのです。

また、モネンシンを肥育牛の飼料として添加して出荷された牛の内臓肉(レバー)への蓄積についてはまだ留意する必要があるとの認識がわたしにはありはあります。だから美笑牛は、美味しさと、安心感の観点から飼料へのモネンシンの添加を一切せず、モネンシンフリーの牛肉として出荷しています。

牛たちは明るく清潔な牛舎で、ストレスの少ない環境で育てられます。生産者が一頭一頭の様子を丁寧に観察し、適切な飼育を行うことで、牛たちは穏やかに健やかに成長していきます。その様子は時に、まるで牛自身も笑っているような、優しい表情を見せてくれるほどです。

美笑牛とは、生産者・牛・食べる人が笑顔でつながる存在です。牛が快適で健康に育ち、それに携わる人たちが喜びを感じ、食べる人が幸せを感じ笑顔になる──そんな「笑顔の連鎖」こそが、美笑牛の名前に込められた願いです。

現代の食は便利さや効率性が求められる一方で、「安心」「安全」そして「心の豊かさ」が再び大切にされつつあります。美笑牛は、食べる人へのおいしさと安心感、そして「命をいただくこと」への深い感謝の気持ちを大切に育てられています。

一口食べて、自然と笑みがこぼれる──そんな幸せな体験を届けたい。

それが「美笑牛」という名前に込められた、私たちの真の願いです。

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