2025/10/10

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お歳暮・年末ギフトにも|美笑牛が追求した味と香り—血統から見る理想の牛肉づくり

■一般的な交雑牛との違いとは?

美笑牛が一般的な交雑牛と異なる最大の特徴は、血統への徹底的なこだわりです。交雑牛と聞くと「脂が少なく食べやすい牛肉」というイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、美笑牛が目指しているのは、ただ脂が控えめということだけではありません。

近年、黒毛和種の牛肉は美しい霜降りや大型化を重視する傾向があります。その結果、本来の赤身肉が持つ香りやうま味が十分に感じられなくなってしまっているのが現状です。そこで私たちが目指したのは、昔ながらの但馬血統の黒毛和種のように豊かな香りとうま味を持ちながらも、日常的に食べやすい牛肉を作ることでした。

■但馬血統を活かす交配の工夫

但馬血統はその味わいや香りの豊かさから、「和牛の原点」とも評されるほどです。しかし、但馬血統だけで牛を育てると病気に弱くなり、生産コストが非常に高くなってしまうという課題がありました。さらに、生産者への負担も大きくなってしまい、結果として価格も日常的に食べるには難しいものになってしまいます。

そこで美笑牛は、ホルスタインの赤身の多さをうまく取り入れつつ、但馬血統の香りや味わいの魅力を最大限に引き出す交配を目指しました。ホルスタインは脂肪分が控えめで赤身の多い肉質が特徴となっています。風味があっさりとしているので、但馬血統の黒毛和種と交配することで赤身の食べやすさを残しつつも、和牛の持つ芳醇な香りや味わいを取り入れました。その結果、多くのシェフたちから「昔の和牛の香りがすると評価される牛肉」として認知されるまでになりました。

■料理のプロとともに創り上げてきた美笑牛

美笑牛は生産者だけの理想にとどまらず、実際に料理を提供するプロのシェフたちの意見を取り入れながら、その品質を高めてきました。この交配を追求するにあたり、初めての試食会はホテルオークラ東京の鉄板焼『さざんか』で行われました。肉のプロの意見を取り入れ、美笑牛が目指すべき肉質や香りの方向性を確認したことは、非常に重要な一歩となりました。鉄板焼さざんかとの詳しい取り組みは、「美笑牛を支える料理のプロとの取り組み」として改めてご紹介します。

美笑牛を提供しているシェフたちは、この牛肉について次のように語っています。

【TXOKO 関口晴郎シェフの声】
関口シェフは、「美笑牛は赤身の味がしっかりとのっているうえに、テクスチャーがやわらかくジューシー。まるでヨーロッパの牛肉を思わせる味わいです」と語ります。ヨーロッパの牛肉は赤身肉の豊かな味わいが特徴ですが、美笑牛もまた、その味わい深さとジューシーさを両立しているのです。

【鈴なり 村田明彦シェフの評価】
村田シェフは美笑牛を初めて食べた瞬間を鮮明に覚えています。「初めて美笑牛を食べたとき、直感的に旨いと思いました。お客様からも美味しいという言葉をたくさんいただいています。これからも変わらず誠実な牛肉づくりを続けてほしいですね。」と語ります。村田シェフの評価は、美笑牛が目指す品質や味わいが間違っていないことの証明とも言えるでしょう。

【ビストロシンバ 菊地佑自シェフの意見】
菊地シェフは「美笑牛は赤身と脂のバランスが絶妙で、旨味が強い肉質です。焼き色がつきやすく、香ばしく焼き上がるため、ステーキやロースト料理に最適だと思います。」と話しています。肉の調理において焼き色のつきやすさは、味わいや香りを引き出す重要な要素です。美笑牛はその特性を十分に持っていることがわかります。

■美笑牛が目指す、日常的な美味しさ

美笑牛が大切にしているのは、特別な日だけでなく日々の食卓で楽しめる牛肉であることです。シェフたちからの評価は、その想いがしっかりとお客様に伝わっていることの証拠でもあります。

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